2013年 05月 10日
弟 |
母との電話、こらえきれずに涙がこぼれた。母は気付いていたんだろうな。
悲しいのではなく、嬉しくて、誇らしくて・・・。
母は話してくれた。数日前のこと。
「私は生きていていいのですか」
口が聞けない祖父がホワイトボードに書いた言葉。それを見て母と祖母何ともやるせない気持ちだったのだそう。
その翌日、このことを何も知らない弟が一人で祖父のお見舞いにいき、病室に入るなり
「じいちゃん!何かしたいことない?何か楽しいことしよう!外がいい天気だよ!ちょっと外の空気を吸おうよ!」
そう言って、看護婦さんを呼びに行き寝たきりのまま病院のベランダへ連れて行ってもらったのだとか。看護婦さんが、用意をしている間に祖父の気が変わってしまわないようにずっとマッサージをしたのだそう。
外の空気を吸った祖父は、首をもたげて桜島をみたり、手渡された金柑を口のそばへ運んだり、それは看護婦さんもこれまで見た事がないほど嬉しそうな顔で、思わず写真を取ってくれたと言う。
弟は母に言ったらしい。
「姉ちゃんを見ていたら、あんなに尽くせるもんなんだって思った。」
たった一人の私の兄弟。とっても不器用で学校も就職もスムーズにいかず世間から不良扱いされてきた時期もあったけれど、ほんとうに奇麗な心をもっている。きっと私が知るだれよりも。
今回の帰省ではあまりゆっくりと一緒に居られなかったけど、今度は二人で飲みにでも行こう。
主人とも親とも違う、兄弟という特別な関係。
その距離感は時に難しく、時に煩わしく、時にとまどってしまうこともあるけれど、
今、こころからお礼がいいたい。そして誇らしく思うんだ。
悲しいのではなく、嬉しくて、誇らしくて・・・。
母は話してくれた。数日前のこと。
「私は生きていていいのですか」
口が聞けない祖父がホワイトボードに書いた言葉。それを見て母と祖母何ともやるせない気持ちだったのだそう。
その翌日、このことを何も知らない弟が一人で祖父のお見舞いにいき、病室に入るなり
「じいちゃん!何かしたいことない?何か楽しいことしよう!外がいい天気だよ!ちょっと外の空気を吸おうよ!」
そう言って、看護婦さんを呼びに行き寝たきりのまま病院のベランダへ連れて行ってもらったのだとか。看護婦さんが、用意をしている間に祖父の気が変わってしまわないようにずっとマッサージをしたのだそう。
外の空気を吸った祖父は、首をもたげて桜島をみたり、手渡された金柑を口のそばへ運んだり、それは看護婦さんもこれまで見た事がないほど嬉しそうな顔で、思わず写真を取ってくれたと言う。
弟は母に言ったらしい。
「姉ちゃんを見ていたら、あんなに尽くせるもんなんだって思った。」
たった一人の私の兄弟。とっても不器用で学校も就職もスムーズにいかず世間から不良扱いされてきた時期もあったけれど、ほんとうに奇麗な心をもっている。きっと私が知るだれよりも。
今回の帰省ではあまりゆっくりと一緒に居られなかったけど、今度は二人で飲みにでも行こう。
主人とも親とも違う、兄弟という特別な関係。
その距離感は時に難しく、時に煩わしく、時にとまどってしまうこともあるけれど、
今、こころからお礼がいいたい。そして誇らしく思うんだ。
by cipolline
| 2013-05-10 04:25
| 家族
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